2026年度(令和8年度)の国家公務員採用総合職試験(春)の受験案内が公表されました。

本年度の案内には、採用予定数だけでなく、今後のキャリアプランや併願戦略に影響を与える「試験制度の変更」や、受験生にとって非常に魅力的な「待遇面の改善」に関する重要な情報が含まれています。
本記事では、公表された受験案内の中から、受験生が必ず押さえておくべきポイントをプロの視点で解説します。
この記事を書いた人

公務員のライト専任講師
ましゅー先生(望月真修)
2026年度の国家総合職試験制度の主な変更点

今年度の受験案内において、特筆すべき変更点は以下の3点です。これらは受験機会の拡大や、合格後のキャリア形成に大きく関わる内容です。
1. 教養区分の実施拡大(年2回実施へ)

これまで秋期のみ実施されていた「教養区分」ですが、2026年度より「春期」にも実施される運びとなりました。
- 従来: 年1回(秋のみ)
- 2026年度以降: 年2回(春・秋)
これにより、法律や経済といった高度な専門試験を課さない「教養区分」での受験機会が拡大します。
特に、理系専攻の学生や、民間企業への就職活動と並行して公務員を目指す方にとって、受験のハードルが下がり、より柔軟な挑戦が可能となります。受験可能年齢も大学1年生(19歳)からとなるため、在学中のチャンスが大幅に増加します。
2. 採用候補者名簿の有効期間延長(「6.5年」から「7年」へ)

教養区分等に合格した場合の「採用候補者名簿」の有効期間が、従来の「6.5年」から「7年」へと大幅に延長されます。
変更のメリット
一度試験に合格すれば、7年間は「国家公務員採用試験の合格者」としての資格を保持できます。
これにより、大学卒業後にすぐ就職するだけでなく、以下のような多様なキャリアパスを選択した後で官庁訪問(採用面接)に臨むことが可能になります。
- 海外留学を経験する
- 大学院へ進学し、専門性を高める
- 一度民間企業等で就業し、社会人経験を積む
3. 専門試験(記述式)の配点比重

試験対策において留意すべきは、配点比率です。
国家総合職試験では、専門試験(記述式)の配点ウェイトが非常に高く設定されています。
- 基礎能力試験
- 専門試験(択一式)
- 専門試験(記述式)
第1次試験の突破はもちろんですが、最終合格を確実にするためには、記述式試験での高得点獲得が不可欠です。択一対策に偏ることなく、早期から記述対策に着手することを強く推奨します。
国家公務員の処遇改善(給与改定)について
受験案内には、試験区分だけでなく「勤務条件」も明記されています。ここで特に注目すべきなのが、給与(初任給)の大幅な改定です。
近年の人事院勧告に基づき、国家公務員の給与水準は民間企業の賃上げ動向を反映する形で引き上げられています。
初任給の引き上げ実績(2025年度実績ベース)

- 国家総合職(大卒程度): 約30万円〜(本府省勤務の場合)
- 国家一般職(大卒程度): 約26万円〜(本府省勤務の場合)
月給ベースでの引き上げに加え、期末・勤勉手当(ボーナス)の支給月数も引き上げ傾向にあります。
「公務員は安定しているが給与水準が低い」というかつてのイメージとは異なり、優秀な人材確保に向けて待遇改善が急速に進められています。
給与改定についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
【動画で解説】プロ講師が読み解く「受験案内のポイント」
今回の受験案内公表を受けて、試験の変更点や対策について動画でさらに詳しく解説しています。
文字だけでは伝わりにくいニュアンスや、具体的な対策方法についてもお話ししていますので、ぜひご覧ください。
まとめ:制度変更を追い風に
2026年度の国家総合職試験は、試験日程の早期化に加え、制度面での柔軟化が進んだ「変革の年」と言えます。
- 日程: 3月15日(日)実施
- 制度: 教養区分の年2回化、名簿有効期間の延長
- 待遇: 初任給およびボーナスの引き上げ
これらの変更は、受験生にとって明らかに「有利な条件(追い風)」です。
「難易度が高い」と敬遠することなく、まずは詳細な情報を動画で確認し、ご自身の可能性を広げる選択肢として検討してみてください。










