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地方公務員に転職するには?難易度や試験内容、社会人が合格するための対策を解説!

地方公務員に転職するには?難易度や試験内容、社会人が合格するための対策を解説!

民間企業から地方公務員への転職に対し、「難関」や「狭き門」といったイメージを抱いている方は少なくありません。

実は今、民間経験者を求める自治体が急増しており、過去もっとも地方公務員へ転職しやすい時代と言えます。

この記事では、長年多くの合格者を送り出してきた予備校講師が、地方公務員への転職の仕組みや、社会人が合格するための「最短ルート」を徹底解説します。

この記事を書いた人

公務員のライト専任講師

よこみぞ先生(横溝涼)

  • 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。

そもそも「地方公務員」ってどんな仕事?

そもそも「地方公務員」ってどんな仕事?

「公務員」と聞くと、漠然と「安定している」イメージが強いかもしれませんが、具体的にどのような仕事をしているのか、少し整理しておきましょう。

地方公務員とは

地方公務員とは、都道府県や市区町村などの「地方公共団体」に勤務する職員のことです。 国の省庁で働く「国家公務員」が国全体のスケールで制度設計などを行うのに対し、地方公務員は地域住民の生活に最も近い場所で働きます。

  • 勤務場所:県庁、市役所、区役所、消防署、公立学校、警察署など
  • 主な役割:住民票の発行から、道路の整備、福祉サービスの提供、地域のイベント企画、治安維持まで多岐にわたります。
よこみぞ先生

一言で言えば、「地域住民と顔を合わせながら、その街を良くしていく仕事(まちづくり)」です。
自分の住む街や愛着のある地域にダイレクトに貢献できる手応えこそが、地方公務員最大の魅力と言えるでしょう。

地方公務員への転職が「今」狙い目である理由

地方公務員への転職が「今」狙い目である理由

まず、なぜ今、民間からの転職者が増えているのか、その背景と現状(トレンド)を理解しておきましょう。ここを理解することで、自分が戦うべきフィールドが見えてきます。

1. 民間経験者を求める自治体の増加

多くの自治体では、多様化する地域課題に対応するため、「前例踏襲」ではなく「新しい視点」を持った人材を求めています。そのため、民間企業で培った営業力、企画力、コスト意識などを市政・県政に活かしてほしいというニーズが高まっています。

2. 試験方式の簡素化(SPI・Light型)

近年、教養試験の負担を減らす自治体が増えています。
具体的には、従来の公務員専門の試験問題ではなく、民間企業の採用で使われるSPI3SCOAといった適性検査を導入するケースです。これにより、膨大な時間をかけた筆記対策が不要になり、働きながらでも合格を目指しやすくなっています。

よこみぞ先生

テストセンターの試験は、試験日を1日に固定せず、期間で設定することができ、社会人の方が受験しやすくなるため、現在増加傾向にあります。

地方公務員の種類と選び方

地方公務員の種類と選び方

「地方公務員」と一口に言っても、職種は多岐にわたります。自分のキャリアをどこで活かせるかを確認しましょう。

行政職(事務職)

最も採用数が多く、一般的な転職先です。

  • 業務:窓口対応、企画、広報、福祉、税務など、自治体の運営全般に関わります。
  • 特徴:3~5年程度で部署異動(ジョブローテーション)があり、ゼネラリストとして幅広い業務を経験します。特定の専門スキルというよりは、調整能力や事務処理能力が求められます。

技術職

理系のバックグラウンドや資格を持つ方向けの職種です。

  • 区分:土木、建築、電気、機械、化学、農業など。
  • 特徴:インフラ整備や公共施設の管理など、専門知識を活かして働きます。行政職に比べて倍率が低い傾向にあり、有資格者にとっては非常に狙い目の職種です。

公安職・資格免許職

  • 公安職:警察官、消防士など。体力試験が課されるのが特徴です。
  • 資格免許職:保健師、看護師、獣医師、薬剤師など。受験には対応する国家資格が必須となります。
よこみぞ先生

ほとんどの転職希望者は行政職(事務職)を受験します。まずは行政職を受験すると考えてください。理系の方は技術職にも目を向けてみると、転職成功率が上がってきます。

社会人が受験できる「2つの採用枠」とは?

社会人が受験できる「2つの採用枠」とは?

地方公務員に転職する場合、大きく分けて2つの入り口(採用枠)があります。ご自身の年齢や職歴によって、どちらのルートで受験すべきかが変わります。

1. 一般枠(大卒程度枠)

主に20代後半から30歳前後までの方を対象とした枠です。

  • 特徴:新卒と同じ土俵で受験します。
  • 年齢制限:自治体によりますが、20代前半~35歳くらいまでが一般的です。
  • 試験内容:従来型の「教養試験」や「専門試験」が課されることが多く、筆記試験のウェイトが高めです。
  • 狙い目: 年齢要件を満たしており、かつ学習時間を確保できる方。

2. 社会人経験者枠(民間企業等職務経験者枠)

主に30代以降や、ある程度の職務経験がある方を対象とした枠です。

  • 特徴:「即戦力」としての採用です。
  • 受験資格: 「民間企業等での正社員経験が直近〇年以上(例:5年以上)」といった要件があります。
  • 年齢制限:上限が高く設定されており、59歳まで受験可能な自治体も増えています。
  • 試験内容:筆記試験は教養のみ、あるいは論文のみと負担が軽く、その分面接や職務経歴書(エントリーシート)が非常に重視されます。
  • 狙い目: 筆記対策の時間はあまり取れないが、現職での実績やスキルに自信がある方。
よこみぞ先生

経験者採用は、受験時期が複数回あったり、365日出願可能であったりと自治体ごとにかなり特色が出てきます。

採用試験の一般的な流れ

採用試験の一般的な流れ

実際に試験のスケジュール感は、自治体や試験区分によって異なりますが、申し込みから最終合格までは3〜4ヶ月程度かかるのが一般的です。

1.試験公告・申込

自治体のホームページ等で募集要項が公開されます。最近はインターネット申し込みが主流です。

2.一次試験(筆記試験中心)

  • 教養・専門試験:学力や知識を測る試験。
  • 適性検査:SPI3やSCOAなど。
  • 論文試験: 課題に対する論述(二次試験で行われることもあります)。

3.二次試験(人物試験中心)

  • 面接試験:個別面接や集団面接で、最も重視されるパートです。
  • 集団討論: グループで課題について議論します。

※自治体によっては三次試験以降も試験がある場合もあります。

4.最終合格発表・内定

  • 合格後、採用面接が設けられる場合もあります。
  • 社会人の場合、10月採用など年度途中での採用があるケースもあります。
よこみぞ先生

春先に行われる早期枠では、一次試験として書類審査が行われ、二次試験に一定期間内でテストセンターで筆記試験を行うというパターンも増えてきています。

地方公務員へ転職するための4ステップ

地方公務員へ転職するための4ステップ

では、具体的にどのような手順で進めればよいのでしょうか。プロが推奨する「失敗しないための4ステップ」をご紹介します。

Step 1:志望自治体の「募集要項」を徹底リサーチする

まずは「敵を知る」ことからです。民間企業の転職と違い、公務員試験は情報戦です。まずは、Webサイトで募集要項を確認しましょう。

【確認すべきポイント】

  • 試験日程(A日程、B日程など、自治体によって異なります)
  • 年齢制限(自分の年齢で受験できるか)
  • 試験種目(教養試験のみか、専門試験もあるか、SPIか)
  • 求める経験年数(経験者枠の場合)

※多くの自治体では、前年度の実施結果や要項をWebサイトで公開しています。まずは自分が住んでいる自治体や働きたいエリアの自治体のHPで「職員採用」のページをチェックしてください。

Step 2:試験区分の選定(一般枠 vs 経験者枠)

ご自身の年齢と強みに合わせて受験枠を決めます。 30代前半までの方であれば、一般枠と経験者枠の両方の要件を満たす場合があります。その場合、「筆記で勝負するか(一般枠)」「面接と実績で勝負するか(経験者枠)」という戦略的な選択が必要です。

Step 3:学習計画の立案

働きながら転職活動をする場合、最も重要なのが時間管理です。

  • 従来型試験の場合: 教養試験+専門試験で1,000時間程度の学習が必要と言われます。半年〜1年の準備期間を見積もりましょう。
  • 教養のみ・SPI型の場合: 3ヶ月〜半年程度の準備でも合格圏内に入ることが可能です。

Step 4:出願・書類作成

民間企業と同様、エントリーシートや職務経歴書の提出が必要です。提出時期は自治体によって異なり、出願時に求められるケースと、一次試験合格後に(面接カードとして)求められるケースがあります。

よこみぞ先生

エントリーシートは、面接資料として使われる重要な書類ですので、早めの準備が必要です。

公務員試験の「3つの壁」と攻略法

公務員試験の「3つの壁」と攻略法

初心者の方がつまずきやすいポイントを3つに絞って解説します。

1.「筆記試験」の壁

多くの人が最も懸念するのがここでしょう。「久しぶりの勉強で不安」という声もよく聞きます。

攻略のコツ

すべてを満遍なく勉強しようとしないことです。
公務員試験(教養試験)には「出やすい科目」と「出にくい科目」があります。特に重要なのが「数的処理(数的推理・判断推理)」です。数学的なパズル問題を解く科目ですが、配点が高く、ここを捨てると合格は難しくなります。
逆に、日本史や世界史などの暗記科目は範囲が広すぎるため、頻出テーマに絞って効率よく学習するのが鉄則です。 また、SPI型であれば、市販のSPI対策本を1冊完璧に仕上げるだけで十分対応できます。

2.「面接試験」の壁

近年、最も重要視されているのが面接です。「筆記は通ったのに面接で落ちた」というケースは後を絶ちません。

攻略のコツ

公務員への転職で最もやってはいけないのが、「現状からの逃避」を志望動機にすることです。また、「地域貢献がしたい」という抽象的な理由だけでは、面接官には響きません。「民間企業でも地域貢献はできますよね?」と切り返されたときに、「なぜ公務員でなければならないのか」「なぜこの自治体でなければならないのか」を論理的に語れるように準備しましょう。

3.「日程」の壁

公務員試験は特定の日程(例:6月の第3日曜日など)に集中します。

攻略のコツ

試験日が異なれば、複数の自治体を併願することが可能です(例:A県庁とB市役所など)。リスクヘッジのために、日程の異なる自治体をいくつかピックアップし、併願スケジュールを組むのがセオリーです。ただし、自治体ごとに試験内容が違うと対策が分散してしまうため、できるだけ試験形式が似ている自治体を選ぶのが賢い戦略です。

よこみぞ先生

筆記試験と日程の壁は徐々に低くなってきていますが、その分、面接の重要度がかなり高まってきています。

働きながら合格するためのポイント

働きながら合格するためのポイント

最後に、多忙な社会人が転職を成功させるための心構えをお伝えします。

スキマ時間を制する者が試験を制す

まとまった勉強時間が取れなくても焦る必要はありません。通勤電車の20分、昼休みの15分、寝る前の30分といったスキマ時間を積み重ねれば、1日1.5〜2時間は確保できます。スマホアプリを活用して数的処理の問題を解いたり、時事問題のニュースをチェックしたりと、生活の中に勉強を組み込みましょう。

独学にこだわりすぎない

効率を重視するなら、予備校や通信講座の活用も検討してください。プロが分析した「出る順」のカリキュラムに沿って学習することで、無駄な勉強を省き、最短ルートで合格を目指せます。時間が限られている社会人にとっては無駄を省くことは最短合格には最重要ポイントと言えます。

よこみぞ先生

特に面接対策論文添削は、独学では限界があるため、第三者の指導を受けることを強くおすすめします。

まとめ

地方公務員への転職は、決して「狭き門」ではありません。適切なターゲット設定(自治体・試験区分)と、効率的な対策を行えば、民間企業からの転職者でも十分に合格を勝ち取ることができます。

まずは、あなたが興味のある自治体のホームページを開き、「募集要項」をダウンロードしてみることから始めてみてください。その小さな一歩が、あなたのキャリアを大きく変えるきっかけになるはずです。