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公務員でメンタルを病みやすいのは●●代●性|休職制度のリアルを徹底解説

公務員のメンタルと休職

こんにちは、ましゅーです。

公務員は安定した職場というイメージが強い一方、メンタル不調で休職する人は年々増えています。この記事ではデータで実態をお伝えしたうえで、公務員ならではの手厚い休職制度までまるごと解説していきます。

この記事を書いた人

公務員のライト専任講師

ましゅー先生(望月真修)

  • 膨大な試験データを元に出題傾向・ボーダー予想を行う

【データで見る】公務員のメンタル不調と休職の実態

メンタル不調と休職の実態

まずは公的データで、公務員のメンタル不調がどれほど深刻かを押さえていきます。

精神疾患による長期病休者は10万人あたり2,372.9人

地方公務員安全衛生推進協会の調査によると、精神及び行動の障害による長期病休者は職員10万人あたり2,372.9人となっています。

これは10年前の約1.9倍、15年前の約2.1倍という高水準です。長期病休全体に占める精神疾患の割合は67.4%で、身体疾患より圧倒的に多いのが特徴です。

全国約4.9万人が1ヶ月以上の休務・休職に

総務省の調査では、全国で48,971人の地方公務員がメンタル不調で1ヶ月以上の休務・休職に入っています。

これは全職員の1.5%に相当し、職場の50人に1人は該当する計算です。

職場の同僚・部下・あるいは自分自身がその1人になってもおかしくない水準です。

公務員の発症率は民間の2倍以上

民間と公務員の発症率比較

人事院の調査によると、国家公務員の精神疾患による長期病休者は全職員の2.02%まで増えており、この10年で過去最多の水準です。

民間労働者のメンタル不調休業率は1%未満とされており、国家公務員の発症率は民間の2倍以上という計算になります。「公務員は楽そう」というイメージとは裏腹のデータです。

最も病みやすいのは20代女性

最も病みやすいのは20代女性

年代・性別で見ると、20代女性の精神疾患による長期病休率が職員10万人あたり3,699.1人で全年齢を通じて最高水準です。女性20代の実に3.7%に相当します。

背景には大きく3つの要因があります。

①業務負担が若手に集中する

窓口対応やクレーム処理など現場の第一線を、入庁直後から担う立場です。対応件数や対話ペースを自分で選べず、クレームや事務処理が絶えず押し寄せる過酷な環境となります。

②経験が浅く負荷を重く受け止めやすい

業務判断や対人トラブルへの対処経験が浅く、一つひとつの出来事を深刻に受け止めてしまいやすい時期です。ミスや失敗を自分だけの責任として抱え込んでしまうこともあります。

③ライフイベントとの時期が重なる

結婚・出産・キャリア形成といった20代女性特有の悩みが、激務や異動リスクの時期とぶつかりやすいことも要因です。
以上の理由により、若手女性の発症率が他の層より突出する構造が生まれていると言えます。

なぜ公務員はメンタルを病みやすいのか|3つの理由

公務員が病みやすい3つの理由

大切なのは、「個人が弱いから病む」ではなく「構造的に病みやすい仕組みがある」という視点です。代表的な3つの要因を解説していきます。

理由①|カスハラを含む住民対応の最前線に立たされる

公務員は「全体の奉仕者」という建前上、理不尽な要求にも誠実に対応しなければなりません。民間なら毅然と断れるクレームでも、窓口は簡単に「NO」と言えないのが実情です。

近年問題になっているカスタマーハラスメントは、公務員の窓口こそ最前線と言えます。総務省の研究会報告書でも、若年層職員のメンタル不調理由として「職場の対人関係」が最多とされており、同僚・上司との関係に加えて、住民からの強い言葉を浴び続けることが大きな要因です。

理由②|業務量は増え続け、人員は減り続けている

職員数と業務量のギャップ

総務省の調査によると、地方公務員数はこの約30年で約47万人(約14%)減少しました。

一方、災害対応・感染症・制度改正など業務量はむしろ増加しています。1人あたりの負担が年々大きくなり、真面目な人ほど仕事を抱え込みやすい環境です。

理由③|3〜5年ごとの異動によるカルチャーショック

公務員は3〜5年ごとに全く違う部署へ異動するのが一般的です。福祉から税務、税務から土木など、専門知識をゼロから学び直す異動も珍しくありません。

異動直後の数ヶ月は誰しも負荷が高くなる時期で、ここで体調を崩す人が一定数います。これは個人の能力ではなく、異動制度上の構造問題と言えます。

私の知り合いは、スポーツ系部署でひと月170時間超の残業をしていた時期がありました。翌年の異動で年間残業ほぼゼロに。部署が変わればここまで負荷が変わってしまいます。

→ 公務員の人事異動の仕組みについてはこちら

安心してほしい|公務員には手厚い休職制度がある

公務員の手厚い休職制度

ここからが本題です。もし辛くなったときに公務員を守ってくれる制度を、ステップ順に整理していきます。

ステップ1|病気休暇:最長90日・給与100%支給

公務員がまず使えるのが「病気休暇(療養休暇)」です。最長90日間、給与が満額支給されたまま休養できます。

職場が取得を拒否することはできず、ボーナスや昇給にも大きくは響きません。民間では有給を使い切ると欠勤扱いで給与が下がるため、この90日クッションは公務員特有の強みです。

ステップ2|病気休職1年目:給与の約8割が継続支給される

病気休暇で回復しない場合は「病気休職」に移行します。

移行後の1年目は給与の約8割が継続支給されます。民間では休職1ヶ月で給与ゼロもあり得ますが、公務員は1年間ほぼフルの生活費を確保しながら治療に専念できます。

ステップ3|病気休職2年目以降:傷病手当金で最長1年6ヶ月の金銭サポート

2年目以降は共済組合から「傷病手当金」に切り替わります。標準報酬月額の2/3が最長1年6ヶ月支給される仕組みで、収入が完全に途絶える心配はありません。
病気休暇と合わせて最大3年近く金銭的なサポートが受けられる設計です。

なお、公務災害と認定されれば治療費補助を受けられる場合もあります。

ステップ4|段階的復帰・リワーク支援で職場に戻りやすい

多くの自治体には、短時間勤務から徐々に通常勤務へ戻していく「段階的復帰」の仕組みがあります。医療機関と連携したリワーク支援プログラムを用意する自治体も増えています。

産業医面談や主治医との連携があり、復職プロセスを一人で抱え込まずに進められる体制が整っています。

「休んだら戻れなくなるのでは」と不安になる方は多いと思います。ですが制度上、復職のルートはしっかり確保されているので安心してください。

メンタルを守る習慣と心得

メンタルを守る習慣と心得

ここでは、メンタルと守るための習慣と、限界を感じたときの心得をまとめて解説していきます。

ストレスサインを早めにキャッチする

「眠れない」「食欲がない」「朝起きるのが辛い」「休日も気が休まらない」——このうちどれか1つが2週間続いたら黄色信号です。

早く気づければ病気休暇レベルで踏みとどまれます。月1回、自分の状態を振り返る時間を習慣にしていきましょう。

相談先を上司・同僚だけに限定しない

相談先は職場の利害から離れた複数の場所で確保するのが重要です。共済組合の相談窓口・産業医・自治体内部の相談員・家族・友人など、上司以外とのつながりを日頃から意識してしておきましょう。

困ってから探し始めるのでは間に合いません。連絡先を決めておくだけで、いざというときの心の余裕が大きく変わります。

完璧主義を手放して「8割でOK」と割り切る

公務員の真面目さは長所ですが、メンタル面では諸刃の剣になります。8割でOKと割り切った、持続可能な働き方を目指してください。

100点を狙って倒れるより、80点を安定して出し続ける人のほうが長期的に評価されます。長く続けること自体が、住民への最大の貢献です。

休むことは「逃げ」ではなく「戦略的撤退」

公務員は身分保障が極めて手厚く、病気休暇や休職で解雇されることはまずありません。休むことは恥ではなく、復職を前提とした戦略的選択です。

早めに休んだ人ほど復職もスムーズになる傾向があります。我慢して悪化させると、休職期間は結果的に長引きます。

異動希望・配置転換も正当な権利

不調の原因が今の部署にあるなら、異動希望調書を出すことは正当な権利です。多くの自治体では、メンタル不調を理由とした配置転換に柔軟に対応しています。

無理して同じ部署で粘るより、環境を変えたほうが回復が早いケースも少なくありません。

まとめ|制度を知って前向きに公務員人生を歩もう

この記事では、公務員のメンタル不調の実態と手厚い休職制度を解説してきました。

  • 病みやすさの正体は個人の弱さではなく「住民対応・人員減・異動」の3つの構造要因
  • 公務員には病気休暇90日(給与100%)→病気休職3年(給与80%→傷病手当金)の手厚い制度がある
  • 病む前に「早めに気づく・相談先を複数持つ・8割主義で続ける」などの習慣を身につけておく

大切なのは、制度を知って公務員という仕事を前向きに続けられる環境を、自分自身で整えていくことです。自分のペースで、長く公務員人生を歩んでいきましょう。

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