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【地方上級】日本史の出題分析・頻出分野と勉強方法

地方上級 日本史 頻出分野を徹底分析

こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。

受験生から「地方上級の日本史は、どの時代から勉強すればよいのか」という問い合わせが多くあります。

そこでこの記事では、過去12年分の出題内容をもとに、地方上級の日本史で戦後史が最も多く出ることと、対策の優先順位まで徹底解説していきます。

この記事を書いた人

公務員のライト専任講師

よこみぞ先生(横溝涼)

  • 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。

地方上級の日本史の出題数

地方上級の日本史の出題数(全国型の教養試験50問のうち日本史は2問・50問すべてを150分で解答)

地方上級は、都道府県・政令指定都市の大学卒業程度の職員採用試験です。教養試験には全国型・関東型・中部・北陸型などの型があり、この記事では基本の形の全国型で見ていきます。

全国型の教養試験では全部で50問が出題され、そのうち日本史は2問です。50問すべてを150分で解くのが基本の形で、日本史の2問も必ず解く問題です。

この記事では、受験者の情報をもとに作られた地方上級の出題内訳で数えています。

先に結論を言うと、明治から戦後までの近現代を厚めに押さえ、とくに戦後史を後回しにしないのが近道です。

  • 地方上級の日本史の特徴と問われ方(例題つき)
  • 過去12年の出題分析(よく出る時代のランキング)
  • 勉強方法・対策の優先順位とおすすめ教材
横溝先生
地方上級の日本史は、例年2問を必ず解きます。どの時代が出やすいかを知ってから、勉強の順番を決めましょう。

地方上級の日本史の特徴・問われ方

地方上級の日本史は、1つの時代や時期について5つの選択肢から選ぶ問題です。妥当な記述を1つ選ぶ形のほか、ア〜オの記述から妥当なものの組合せを選ぶ形もよく出ます(2021年度の鎌倉時代など)。

「高度経済成長期の日本」「明治時代の近代産業の発展」のように、時期をしぼったテーマで出題されます。

2問のうち1問が戦後史という年が多く、12年のうち9年で戦後史の問題が出ています。もう1問は、明治から昭和の戦前までの問題が中心です。

横溝先生
テーマの時期を見たら、その時期の内閣・政策・出来事を頭の中で年代順に並べてから、選択肢を読みましょう。

地方上級の日本史の例題

公務員のライトの地方上級の問題で、問われ方を確かめてみましょう。選択肢の3〜5と正答・解説は、折りたたみを開くと見られます。

【例題】第二次世界大戦後の日本(地方上級)
第二次世界大戦後の日本に関する記述として、妥当なのはどれか。
  1. 1951年に調印されたサンフランシスコ平和条約によって沖縄は日本に返還され、同時に日米安全保障条約は廃止された。
  2. 1955年に結成された自由民主党は、結成直後から日本社会党と連立政権を組み、この体制は55年体制と呼ばれた。
▼ 選択肢3〜5と正答・解説を見る(タップで開きます)
  1. GHQの占領政策のもとで農地改革が行われ、寄生地主制が解体されて、多くの小作農が自作農になった。
  2. 池田勇人内閣は「所得倍増」を掲げたが、在任中は経済成長率のマイナスが続き、計画は途中で打ち切られた。
  3. 1973年の第一次石油危機をきっかけに高度経済成長はさらに加速し、1970年代後半も年平均10%を超える成長が続いた。
正答:3
GHQの占領政策のもとで行われた農地改革についての記述が妥当です。
肢1の沖縄が日本に返還されたのは1972年で、日米安全保障条約はサンフランシスコ平和条約と同じ日に調印されました。肢2の55年体制は、自由民主党が政権を持ち、日本社会党が野党第一党として向き合う体制のことです。
肢4の池田勇人内閣のもとで日本は高い経済成長を続け、肢5の高度経済成長は第一次石油危機で終わりました。
▼ ほかの例題を見る(明治時代の産業・組合せの形)(タップで開きます)
【例題】明治時代の産業(地方上級)
明治時代の産業に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア 富岡製糸場は、フランスの技術を取り入れて群馬県に設けられた官営模範工場で、1872年に操業を始めた。
イ 八幡製鉄所は、日清戦争の賠償金の一部を使って建設が進められ、1880年代に操業を始めた。
ウ 日本の産業革命では、まず鉄鋼業などの重工業が発展し、そのあとで紡績業・製糸業などの軽工業が発展した。
エ 明治時代の日本の最大の輸出品は生糸で、綿糸の原料となる綿花は輸入に頼っていた。
オ 鉄道は、1872年に大阪と京都の間で初めて開業し、その後、民間の会社が鉄道を営むことは禁止された。
  1. ア イ
  2. ア エ
  3. イ ウ
  4. ウ オ
  5. エ オ
正答:2
アとエが妥当です。
イの八幡製鉄所が操業を始めたのは1901年です。ウは逆で、紡績業・製糸業などの軽工業が先に発展し、日露戦争のころから重工業が発展しました。
オの最初の鉄道は新橋と横浜の間で開業し、日本鉄道会社など民間の鉄道会社も多く作られました。
横溝先生
人物・年代・政策の組み合わせのどれか1つがずれていないかを、選択肢ごとに確かめるのが基本の解き方です。

地方上級の日本史の出題分析【過去12年】

地方上級でよく出る時代(1位 戦後史9問・2位 明治7問・3位 大正・昭和5問)

この記事では、日本史の問題を9つの時代に分けて数えています。複数の時代をまとめて問う問題は「通史」です。

12年間の25問(2014年度だけ3問)を時代で分けると、1位は「戦後史」の9問で、全体の36.0%を占めます。2位は「明治」の7問、3位は「大正・昭和」の5問です。

上位3つの時代で21問と、全体の8割を超えます。一方で、「~飛鳥時代」「奈良・平安」「室町・安土桃山」だけを問う問題は、12年で1問も出ていません。

戦後史

戦後史(12年で9問)の出題ポイントは、次の3つです。

  • GHQの占領期から平成までの政治・経済・外交を扱う時代で、2026年度は1950年代〜1990年代の外交がテーマでした
  • 高度経済成長は2014年度・2019年度・2020年度、占領期は2018年度・2024年度に出ています
  • 55年体制は、2017年度・2019年度・2023年度の3回、出題の内容に入っています

戦後史は、占領期の改革→55年体制→高度経済成長→平成の政治の順に、内閣と出来事を並べて覚えます。

明治

明治(12年で7問)の出題ポイントは、次の3つです。

  • 明治政府の政策・憲法・戦争・産業を扱う時代です
  • 産業の発展は2018年度・2026年度にテーマとなり、2016年度も繊維工業が出ています
  • 日清戦争・日露戦争(2020年度)や大日本帝国憲法(2016年度・2022年度)も出ています

明治は、富岡製糸場・八幡製鉄所などの産業と、条約改正・日清戦争・日露戦争などの外交を、年代とセットで押さえます。

大正・昭和

大正・昭和(12年で5問)の出題ポイントは、次の3つです。

  • 第一次世界大戦から第二次世界大戦の終わりまで(戦前)を扱う時代です
  • 第一次世界大戦の前後(2014年度・2019年度)と、昭和恐慌・満州事変(2017年度・2023年度)がくり返し出ています
  • 2015年度は、太平洋戦争の開戦から終戦直後までがテーマでした

大正・昭和は、大戦景気→戦後恐慌→昭和恐慌→満州事変→日中戦争→太平洋戦争と、景気と戦争の流れでつなげると整理しやすくなります。

横溝先生
上位3つの時代は、つながった1本の流れです。明治から戦後までを年表1枚にまとめておくと、2問とも対応しやすくなります。

地方上級の日本史の年度別のテーマ

地方上級の年度別のテーマ(直近6回・2026年度 明治後半の産業と1950〜90年代の外交・2024年度 明治〜戦前の政治とGHQの占領政策など)

直近の6回(2025年度を除く2020年度〜2026年度)では、4回で戦後史の問題が出ています。2021年度は鎌倉時代、2022年度は宗教の歴史と、近現代以外から出た年もあります。

テーマは年ごとに変わり、政治・経済・外交が中心です。2022年度の宗教の歴史のように文化史から出た年もあるので、直近の年度に出た時期も外さずに準備しておきましょう。

地方上級の日本史の時代別の出題数

時代 12年合計 2026 2024 2023 2022 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014
~飛鳥時代 - - - - - - - - - - - - -
奈良・平安 - - - - - - - - - - - - -
鎌倉 1 - - - - 1 - - - - - - -
室町・安土桃山 - - - - - - - - - - - - -
江戸 1 - - - - - - - - - - 1 -
明治 7 1 - - 1 1 1 - 1 - 1 - 1
大正・昭和 5 - - 1 - - - 1 - 1 - 1 1
戦後史 9 1 1 1 - - 1 1 1 1 1 - 1
通史 2 - 1 - 1 - - - - - - - -

表を見ると、戦後史は2016年度から2020年度まで5年続けて出ていて、2023年度・2024年度・2026年度にも出ています。

表は横にスクロールすると、2014年度までさかのぼって見られます。

地方上級の日本史の勉強方法・対策の優先順位

地方上級の日本史の勉強法(ステップ1 明治から戦後を厚めに押さえる・ステップ2 出来事を年代と組み合わせる・ステップ3 過去問で仕上げる)

地方上級の日本史は25問中21問が明治・大正・昭和・戦後史の問題なので、まず明治から戦後までの流れを押さえるのが効率的です。

残りの江戸・鎌倉・通史(4問)は、時代の流れをつかむときに一通り押さえる程度で十分です。

  • ステップ1 明治から戦後までの出来事と内閣を、時代の流れで覚えます
  • ステップ2 55年体制・所得倍増計画・日英同盟のように、出来事を年代と組み合わせて押さえます
  • ステップ3 地方上級レベルの過去問を解き、時期をしぼったテーマの問われ方(組合せの形も含めて)に慣れます
横溝先生
時間がない人は、明治から戦後までを先に仕上げましょう。戦後史は教科書の最後で手薄になりやすいので、早めに手をつけるのがおすすめです。

地方上級の日本史のおすすめ教材

最後に、日本史の対策に使える公務員のライトの教材を2つ紹介します。

横溝先生
講座で全体を押さえ、アプリで過去問に慣れる組み合わせがおすすめです。

公務員のライトの一般知識講座

一般知識・時事・文章理解フルパック

[一般知識・時事・文章理解]フルパックの特徴
教養試験の一般知識まわりをこの1つにまとめたフルパックです。文章理解4回・社会科学25回・人文科学9回・自然科学11回・時事対策11回・情報対策4回に、過去問対策7回が付きます。
科目ごとに教材を買い集める必要がなく、教養対策をこれ1つで完結できます。
「何から手をつければいいかわからない」「科目が多すぎて手が回らない」という方に最適な講座です。

日本史は一般知識の科目の1つなので、一般知識の単科講座でまとめて対策できます。

過去問アプリ

公務員のライトのアプリでは、厳選した過去問を解説付きで解けます。無料で使えるので、スキマ時間に問われ方に慣れるのに向いています。

▶ App Storeでダウンロード ▶ Google Playでダウンロード

まとめ

  • 地方上級(全国型)の教養試験では、日本史は例年2問で、50問すべてを解く形式です
  • 2014年度〜2026年度の25問(2025年度を除く)のうち、戦後史が9問で最も多く出ています
  • 多くは1つの時期をしぼったテーマで出題され、2問のうち1問が戦後史という年が多くあります
  • 対策は明治から戦後までの流れ→年代と出来事の組み合わせ→過去問の順で仕上げます

日本史は、出る時代に偏りがある科目です。明治から戦後までの近現代から、着実に積み上げていきましょう。

▶ 日本史の出題分析(主要6試験のまとめ)はこちら

横溝先生
ほかの試験の傾向は、主要6試験のまとめページで見比べられます。
一般知識・時事・文章理解フルパック

[一般知識・時事・文章理解]フルパックの特徴
教養試験の一般知識まわりをこの1つにまとめたフルパックです。文章理解4回・社会科学25回・人文科学9回・自然科学11回・時事対策11回・情報対策4回に、過去問対策7回が付きます。
科目ごとに教材を買い集める必要がなく、教養対策をこれ1つで完結できます。
「何から手をつければいいかわからない」「科目が多すぎて手が回らない」という方に最適な講座です。

※ 画像「地方上級の日本史の出題数」は、2026年度の全国型の教養試験の出題内訳の科目と問題の並びによります。試験の型や科目の数は自治体によって異なります。

※ 画像「地方上級でよく出る時代」「地方上級の年度別のテーマ」「地方上級の日本史の勉強法」と表「地方上級の日本史の時代別の出題数」は、実務教育出版『地方上級〈教養〉過去問500』の出題内訳(2014年度〜2024年度)と、市販の書籍の2026年度の出題内訳(どちらも受験者の情報をもとに作られたもの)の日本史の出題内容を、公務員のライトの9つの時代で分けて数えたものです(2014年度〜2026年度)。複数の時代をまとめて問う問題は「通史」としています。2025年度は出題内訳を確認できていないため含めていません。

※ 出題内訳は受験者の記憶をもとにしたもので、問題番号や内容が実際と異なる場合があります。テーマの書き方は、表に収めるために短くしています。

※ 例題は、地方上級の出題テーマと形式に沿った公務員のライトの問題です。

※ 出典:実務教育出版『地方上級〈教養〉過去問500』の出題内訳(2014年度〜2024年度)と、市販の書籍の2026年度の出題内訳(どちらも受験者の情報をもとに作られたもの)/分類・集計は公務員のライト調べ