こんにちは。公務員のライト専任講師のましゅーです。
特別区人事委員会から、2026年度Ⅰ類採用試験【春試験】の実施状況が公表されました。
そこでこの記事では、第1次試験の筆記倍率1.24倍という数字から、特別区の待遇や試験の中身まで、これから目指す人に向けて解説していきます。
この記事を書いた人

公務員のライト専任講師
ましゅー先生(望月真修)
2026年度 特別区Ⅰ類【春試験】の筆記倍率

2026年度の特別区Ⅰ類【春試験】事務(一般事務)は、第1次試験を受けた5,919人のうち4,781人が通過しました。筆記倍率は1.24倍で、5人に4人が第1次試験を通過している計算です。

6年分の実施状況
※ 筆記倍率=第1次試験受験者÷第1次試験合格者、通過率=第1次試験合格者÷第1次試験受験者、2次倍率=第2次試験受験者÷最終合格者、最終実質倍率=筆記倍率×2次倍率で算出しています。端数処理をする前の値で計算しているため、表に載せた筆記倍率と2次倍率をそのまま掛けた値とは一致しない場合があります/※ 平均欄の倍率と通過率は、各年度の値の単純平均です(平均人数から計算した値ではありません)/※ 採用予定は各年度の試験案内で「◯名程度」と示された数です/※ 数値は事務(一般事務)のものです。2021年度・2022年度は【一般方式】、2023年度以降は【春試験】という名称で、事務(ICT)が新設されたのは2024年度のため、2023年度以前は事務がひとつの区分でした/※ 出典は特別区人事委員会「特別区職員採用試験(選考)実施状況」の公表値です。
筆記倍率は2021年度の2.20倍から2024年度の1.09倍まで下がり、その後は1.19倍・1.24倍とやや戻しています。
筆記倍率の読み方
筆記倍率は、第1次試験を受けた人数を第1次試験の合格者数で割った数字です。第1次試験の合格者4,781人を受験者5,919人で割ると80.8%です。
最終合格までの最終実質倍率は1.85倍で、これは筆記倍率1.24倍と第2次試験の倍率1.49倍を掛け合わせた数字です。
特別区が公表している倍率は2.5倍ですが、これは第1次試験の受験者を最終合格者で割った数字です。第1次試験に合格した4,781人のうち第2次試験を受けたのは3,527人で、各段階を実際に受けた人で見ると1.85倍になります。
5年前の特別区との比較

2021年度の筆記倍率は2.20倍、通過率は45.4%でした。2人に1人も通らなかった第1次試験が、5年で1.24倍まで下がっています。

筆記の通過率の推移
通過率は2021年度の45.4%から、2022年度50.4%、2023年度77.7%と上がり、2024年度は92.1%まで届きました。
その後は2025年度84.2%、2026年度80.8%とやや戻していますが、2023年度以降は4年続けて7割を超えています。
最終実質倍率の推移
最終実質倍率も2021年度の3.52倍から2026年度は1.85倍まで下がりました。6年間の平均は2.30倍です。

倍率が下がっている背景
※ 採用予定数は各年度の試験案内で公表された数です。
申込者数は2021年度の11,449人から2026年度は6,744人へ、約41%減りました。一方で採用予定数は874人程度から1,039人程度へ増えています。
採る人数は増え、受ける人数は減った。この2つが同時に起きたことが、倍率の下がっている理由です。
▶ 【特別区】2026年度の採用予定数が発表!SPI枠拡大と「区ごとの増減」に要注意

特別区の職員として働く待遇
※ 保健師の初任給は約285,900円です/※ 初任給は2026年4月1日現在の給料月額に地域手当を加えた額で、このほか扶養手当・住居手当・通勤手当・期末手当・勤勉手当などが支給されます。
2026年度の試験案内に示された初任給は約278,400円です。職務経験がある人は、一定の基準で加算される場合があります。
初任給に含まれるもの
この約278,400円は、給料月額に地域手当を加えた額です。地域手当は、物価や民間賃金の水準に応じて上乗せされる手当を指します。
これとは別に、扶養手当・住居手当・通勤手当・期末手当・勤勉手当などが支給されます。

特別区Ⅰ類【春試験】の流れ
※ 事務(一般事務)の日程です。土木造園・建築・機械・電気の最終合格発表は2026年7月15日でした/※ 第2次試験の日は特別区人事委員会が指定します。
申込みから最終合格までおよそ4か月半かかります。第1次試験から合格発表までは54日空きます。
特別区Ⅰ類採用試験の仕組み
特別区Ⅰ類は、東京23区と関連の組合が共同で実施する大学卒業程度の採用試験です。試験を行うのは各区ではなく、特別区人事委員会という共通の組織です。
受験資格の年齢要件
2026年度の事務(一般事務)は、1995年4月2日から2005年4月1日までに生まれた人が対象でした。第1次試験日の時点で21歳から31歳ごろにあたります。
2005年4月2日以降に生まれた人も、大学(短期大学は除きます)を卒業しているか、2027年3月までに卒業見込みであれば受験できます。

第1次試験で課される3つの科目
※ 事務(一般事務)の内容です/※ 論文の字数は1,000字以上1,500字程度です。
第1次試験は教養試験・専門試験・論文の3つを1日で受けます。第2次試験は口述試験(個別面接)だけです。
教養試験の出題内訳
※ 知識分野は20題の中から12題を選んで解答します。
知能分野の28題は全員が解く必要があり、解答する40題のうち28題を占めます。数的処理と判断推理の出来が、第1次試験の結果を大きく左右します。
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専門試験の11分野
- 憲法
- 行政法
- 民法①(総則・物権)
- 民法②(債権・親族・相続)
- ミクロ経済学
- マクロ経済学
- 財政学
- 経営学
- 政治学
- 行政学
- 社会学
専門試験は11分野から各5題ずつ、合計55題が出題され、そのうち40題を選んで解答します。分野をまるごと捨てるという戦い方も選べます。

論文試験の形式
論文は2題の中から1題を選び、1,000字以上1,500字程度で書きます。制限時間は1時間20分です。
専門試験と論文の問題は、第1次試験の終了後に特別区人事委員会のホームページで公表されます。
第2次試験と最終合格後の流れ

2026年度は、第1次試験で5,919人が4,781人に、第2次試験で3,527人が2,363人に絞られました。第2次試験の倍率は1.49倍です。

申込時に入力する面接カード
特別区では、申込みの時点で面接カードを入力します。第2次試験の口述試験は、この面接カードを参考資料として進みます。
▶ 【初心者向け】公務員の面接対策、何から始める?合格までの最短3ステップ
最終合格から採用までの流れ

特別区では、最終合格しても採用は決まりません。合格者は採用候補者名簿に登載され、各区の面接を受けてはじめて内定が出ます。
2026年度の春試験から、採用候補者名簿の有効期間は3年から1年に変わりました。採用予定日は受験した年度の翌年度の4月1日です。

筆記倍率が下がっても対策が必要な理由
筆記倍率は1.24倍ですが、第1次試験で解く問題の量は変わっていません。教養40題・専門40題・論文1題を1日で仕上げる必要があります。
専門試験11分野の負担
専門試験は11分野から出題され、40題を選んで解答します。捨てる分野を決められる一方で、どれを残すかの見極めが必要になります。

独学でつまずきやすいところ
憲法・民法・行政法・ミクロ経済学・マクロ経済学は、初めて学ぶ人がもっとも時間を取られる分野です。学習の順番を間違えると、そこで止まってしまいます。
時間が足りなくなる理由
2026年度の第1次試験は4月19日でした。同じ時期に実施されるなら、いまから準備できる期間はおよそ8か月です。
この8か月で、教養5分野・専門11分野・論文を一通り仕上げる必要があります。独学だと、どこから手をつけるかを決めるだけで数週間かかります。

最短で合格するための3つのポイント
- やる科目を絞る|専門は55題から40題を選ぶ形式です。捨てる分野を先に決めます
- 過去問から始める|特別区の専門は出題テーマの繰り返しが多く、過去問の反復が効きます
- 論文と面接は人に見てもらう|自分では書けたつもりでも、評価されるかどうかは別の話です
筆記倍率が1.24倍まで下がったいま、第1次試験はやることを絞れば十分に届く水準です。問題は、その絞り方を独学で決めるのが難しいことです。

独学と講座で差がつくところ
教養と専門は、教材さえあれば独学でも進みます。差がつくのは、捨て科目の判断・論文の添削・面接カードの詰め方といった、自分では答え合わせができない部分です。

公務員のライトの特別区合格クラス
公務員のライトは、2025年度に特別区・政令市・市町村で285名の合格報告をいただいたオンライン予備校です。
講座に含まれるもの
- 教養試験・専門試験の講義(特別区の出題範囲に対応)
- 論文の添削
- 面接カードの添削と模擬面接
- LINEでの質問・学習相談
オンラインで完結するので、働きながらでも進められます。何から始めるかが決まっていない段階でも、相談から入れます。

まとめ
- 2026年度の特別区Ⅰ類【春試験】事務(一般事務)の筆記倍率は1.24倍で、第1次試験の通過率は80.8%です
- 5年前の2021年度は筆記倍率2.20倍・通過率45.4%で、2人に1人も通らない試験でした
- 倍率が下がったのは、採用予定数が増えて申込者数が減ったためです
- 初任給は約278,400円(給料月額+地域手当)、勤務時間は週38時間45分、年次有給休暇は年20日です
- 最終合格しても採用は決まらず、各区の面接を経て内定が出ます。名簿の有効期間は2026年度から1年です
筆記の通過率が上がっている今は、第1次試験の準備に手をつける価値がある時期です。
▶ 【2026年度】都庁Ⅰ類Bの筆記倍率1.1倍台!勝負は面接で決まる



どんな些細なことでも構いませんので、公務員試験や講座のことで、気になることがあれば、お気軽にご相談ください!
※ 出典:特別区人事委員会「特別区職員採用試験(選考)実施状況」「令和8年度Ⅰ類採用試験案内【春試験】」「令和8年度特別区職員採用試験・選考日程」/公務員のライト調べ(2026年8月26日確認)















